世界で初めて化学兵器として使用された化学物質

世界で初めて化学兵器として使用された化学物質

それは・・・

なのです。

 

人体に有害な塩素

塩素は強い毒性を持つため、第一次世界大戦において人類初の本格的な化学兵器として使われました。

史上初の本格的な毒ガス戦、そこで使われたのが塩素ガスなのです。塩素ガスは毒性が強く、少量でも人体に重篤な影響を及ぼします。

 

塩素の人体に対する無害の限度は1ppmだと言われています。

空気中に0.003~0.006%存在するだけで粘膜が冒され、涙、咳、胸が痛み、吐血、呼吸困難となり、塩素濃度の高いところでは死に至る可能性が高く、直接吸わないように注意が必要な物質です。

 

日本の水道水には塩素が入っている

日本では水道の蛇口をひねれば安全な水が手に入りますが、その安全性を確保しているのが塩素消毒です。

現在の塩素消毒の基準が取り入れられたきっかけは、敗戦後のGHQ占領軍の指令によるものでした。
その後、占領終了後の1957年には水道法が成立し、蛇口における遊離残留塩素を0.1ppm(結合残留塩素は0.4ppm)以上保持するように定められ、現在に至ります。

 

なぜ水道水に塩素を入れるのか?

それは・・・

からです。

人類はこれまでに様々な感染症と闘ってきました。コレラや赤痢、チフスなど人類を脅かしてきた感染症ですが、これらは飲み水を媒介して感染します。1850年頃にロンドンで 1 万人以上が死亡するコレラの大流行が発生しましたが、これもコレラ菌で汚染された水道水を媒介したものでありました。

汚染された飲み水が地域に供給されると、そこで感染症が大流行してしまうのです。

 

水道水と塩素消毒

東京都においては1922年(大正11年)に塩素注入設備を設け、塩素消毒を開始しました。

水道施設の整備が進むにつれ、乳幼児の死亡率やコレラ、赤痢、腸チフスなどの水を介して伝染する病気の患者数は急激に減少しました。

 

上のグラフは、わが国における水系消化器系伝染病の患者数と水道普及率の年次推移を表しています。

戦後、このような伝染病の患者数は10万人を超えていた時期もありましたが、水道普及率が50 %を超えた1960年頃から急激に減少し始め、水道普及率が約80%となった1970年頃にはその1/10以下となりました。

このように、塩素を用いた消毒は、感染症の克服・蔓延の防止など近代水道の発展において極めて重要な役割を果たしてきたことがわかります。

 

残留塩素とは?

水道水における塩素消毒は、浄化の最終工程における消毒だけを目的としているわけではありません。

もともと塩素は水中での残留性が高い性質を持っていますが、この性質を利用してわざと水道水中にも塩素が残るようにしています。これを残留塩素といいます。

残留塩素は、浄水場で浄化・消毒した水が各家庭に給水されるまでに、病原性微生物によって汚染されるのを防ぐために加えられています。

そのためわが国では、水道法で残留塩素の基準値が定められており、水道水には基準値以上の残留塩素が存在しているのです。

しかし・・・

私たちを感染症から守る大切な役割を果たしている残留塩素ですが、人体に入ってくると厄介なものになるのです。

最も大きな問題の一つに、消毒副生成物の発生が挙げられます。

ろ過された水の中に、フミン酸やフルボ酸といった土壌などに存在する腐植物質が混入していると、これが塩素と反応して発がんの恐れがあるトリハロメタン類が生成する可能性があります。

さらに、トリハロメタン類以外にも、水中に混入している有機物と反応してホルムアルデヒドやクロロ酢酸、臭素酸などを生成することが知られています。

また、水道水はカルキ臭がしておいしくない、アトピーやアレルギーの原因になる・・・等、水道水中の塩素に対する悪いイメージが定着しています。

 

塩素を取り除く浄水器

人体に害のある残留塩素をはじめ有機物や有害物質を手軽に取り除いてくれる浄水器ですが、

2017年7月の調査によると、全国の浄水器普及率は36.2%(一般社団法人浄水器協会調べ)となっており、3家庭あればそのうち1家庭に浄水器を付けているという計算になります。

集合住宅や新築戸建て住宅でも入居時には既にキッチンの蛇口に浄水器が取り付けられている場合も多いですよね。

でも、料理や飲料用だけで良いのでしょうか?

お風呂や洗顔、トイレなど、肌に触れるお水を全て浄水にするセントラル浄水器を導入する方が増えています。

セントラル浄水器の魅力とは?

公式ホームページをぜひご覧ください。