ニュースレターNo.47 記事:カビって何!?

カビは私たちにとって非常に身近なものですが、カビについて皆さんどの程度ご存知でしょうか?

今回は、カビに関して「これだけは知っておきたい!」という知識をまとめました。

 

⒈カビって何?

カビは微生物に分類される生き物です。その中でも「真核生物」かつ「真菌」に分類されます。

カビは「肉眼では細かいところまで観察できないほど小さく、またさまざまな器官や機能を持っている賢い生き物」ということですね。

 

⒉自然界におけるカビの生息場所

カビは通常、土の中に生息し、有機物の分解という自然界における物質循環の重要な役割を果たしています。特に、木材のリグニン、動物の毛、骨など難分解性のものを分解します。

家庭内には、外から風に乗ったもしくは靴などに付着した土埃とともに持ち込まれます。それがある場所に落下、定着し、そこで温度、湿度、栄養源の条件が揃えば発芽し、菌糸(植物の根のようなもの)を伸ばし、さらに胞子を多数作ります。

 

⒊菌とカビは何が違う?なぜカビは要注意なの?

カビとは、微生物群の一種で、菌の仲間です。菌は約40億年前から生息しているのに対し、カビは10億年程度。どちらもとても長いものの、その差はかなりあります。そこからわかるのは、カビの方が菌よりも複雑化しており、生きる力が強いということ。環境が悪くても生きていけるのです。

カビは真菌と呼ばれ、その仲間には酵母やキノコも含まれます。糸状の菌糸から栄養や水分を吸収し伸びていきます。成熟した菌糸から胞子を作り、それが空気中を舞って移動するのです。胞子が栄養や水分を吸収し、新たな場所で育ちます。

 

⒋カビはどんな環境が好み?

カビは以下の5つの条件下で生育します。

1.酸素が存在する 

2.温度20〜30℃ 

3.湿度70%以上 

4.弱酸性(pH4〜6) 

5.埃やチリなどの栄養源がある

※1)低酸素の環境下でも発育可能な真菌も存在します。
※2)中には−5℃から発育可能な種も存在し、80℃で30分加熱した場合でも死滅しない種も発見されています。
※3)湿度は70%以上が適しており増殖が促進されます。70%に至らなくても生存できるものも多く、適正な湿度になったときに増殖します。

 

⒌実は私たちの生活に欠かせない存在?

カビと聞くとどうしてもマイナスな印象が強く出てしまいますが、私たちにとって有用な真菌はたくさん存在します。

医療の世界では、抗生物質であるペニシリン。食の世界では、日本酒をはじめ、みそやしょうゆなど日本の伝統的な発酵食品におきましては「麹(こうじ)」を使います。この麹は、米や麦、大豆などの穀物に「コウジキン」と呼ばれるカビを繁殖させたものです。コウジキンはたんぱく質をアミノ酸に分解する「プロテアーゼ」や、脂質を分解する「リパーゼ」をはじめとするたくさんの酵素を生産します。そして、その酵素の働きによって、日本食独特のうまみや風味を引き出したりしています。
また、かつお節におきましては、カビがかつお節の水分を吸収して、保存期間を延ばして風味を増加させるという役割を担っています。パンや味噌、醤油、味噌、チーズなど。これらの製造において、カビは重要な役割を担っています。

 

⒍水道水のカビ臭の原因とは?

春から夏にかけて、気温と湿度が上がってくると、「水が臭い」という苦情が増えるそうです。

台風等による河川水の濁りが発生すると、臭いが付くことがあります。また、川やダムなどの水に植物プランクトンや菌類が繁殖しカビのような臭いをつけてしまいます。浄水場での処理により、これらの植物プランクトンや菌類は除去されますが、臭いの原因物質については除去できないため、通常の水処理施設では活性炭によって臭いを除去しています。

しかしながら、台風、大雨、急激な植物プランクトンの増加などの原因により臭い物質の量が増え、活性炭の処理限界を超えると、いつも以上に臭いを感じるようになります。

とは言え、臭い成分は健康に対する影響はなく、通常通り飲んでも問題はありません。

水道水のカビ臭は、水源、浄水処理、配水システム、家庭内の問題などさまざまな原因によって発生します。カビ臭自体は直接的な健康リスクをもたらすわけではありませんが、その背後にあるカビやその生成物がアレルギー反応や呼吸器系の問題を引き起こす可能性があります。適切な対策と改善方法を実施することで、カビ臭を防ぎ、安全で健康的な水道水を維持することが可能です。